競走馬におけるスマートボーイとは

  1. 日本の、1980年生まれのサラブレッド競走馬。父サーペンフロ、母ベラローズの牡馬で、条件戦時代の武蔵野ステークスを制しているほか、福島記念(勝ち馬スズパレード)、新潟記念(勝ち馬ロシアンブルー)と重賞で2回2着になっている。
  2. 日本の、1995年生まれのサラブレッド競走馬、種牡馬。本項にて記述。

スマートボーイ(欧字名:Smart Boy、1995年5月10日 - 2016年4月30日)は、日本の競走馬、種牡馬。主な勝ち鞍に2000年と2001年のアンタレスステークス、2002年の平安ステークス、2003年の平安ステークス、マーチステークス。主戦騎手は伊藤直人。

競走馬時代

1997年7月12日に小倉競馬場でデビュー。同年8月に3戦めの未勝利戦(ダート1000メートル)をコースレコードを記録して優勝。翌1998年夏にも条件戦を連勝した。1999年2月に管理調教師であった吉永猛が引退したのに伴い、伊藤圭三厩舎へ移籍。同年8月、伊藤はそれまでおもにダートの短距離のレースに出走していた同馬の特性を「中距離の方が持ち味のスピードの持続性が生きる」と判断し、ダート1700メートルのレースに出走させたところ2着馬に0秒7差をつけて逃げ切った。このレース以降、ダート中距離のレースで逃げるスタイルが定着した。

スマートボーイはその後、同年12月と翌2000年1月にダート中距離の条件戦を連勝してオープン入り。オープン特別の仁川ステークスと重賞のマーチステークスで続けて2着となり、単勝1番人気に支持されたアンタレスステークスを勝利して重賞初制覇を達成した。その後のスマートボーイは主戦騎手の伊藤直人が「第3コーナーを過ぎるまではどうなるかまったくわからない」と評する気まぐれな性格と、後続馬にマークされると楽なレース運びができないという逃げ馬の宿命から惨敗と好走を繰り返しながら、9歳まで毎年重賞で勝利を挙げた。伊藤直人が「ベストは逃げること」という通り、勝ったレースはいずれも逃げてのものであり、逃げられなかった場合は新馬戦をのぞけばいずれも着外である。また、5つの重賞勝利はすべて中央競馬のダート1800メートル戦で挙げている一方で、地方のダートグレード競走重賞は全く無縁であり、競走中止1回を含めて馬券圏内に来たことはない。

2004年1月の競走を最後に競走馬を引退し、アサティスの2頭目の後継種牡馬として種牡馬入りをした。





競走成績

以下の内容は、netkeiba.comおよびJBISサーチに基づく。

種牡馬時代

2004年春よりアロースタッドに繋養され20頭に種付けを行った。翌2005年にファーストクロップとなる産駒が誕生し、その後18頭が血統登録された。2008年には種付頭数が4頭に激減したものの、2010年には23頭に回復するなどその後も種牡馬活動を継続していた。

2007年、8月14日に福山競馬場で行われたレースで産駒のモナクキララが勝利した。この勝利が地方競馬、中央競馬通じての産駒初勝利となった。12月1日には中山競馬場での2歳未勝利戦でファンタジックキーが勝ち、中央競馬でも初勝利を挙げた。ちなみにこのレース2着のハナヤッコもスマートボーイ産駒だった。2008年には福山チャンピオンシップをモナクキララが制して、産駒が地方、中央通じての重賞競走初勝利を挙げている。

2016年4月30日、繋養先のアロースタッドにおいて、心不全のため死亡した。

主な産駒

  • 2005年産
    • モナクキララ(2008年福山チャンピオンシップ)
  • 2006年産
    • トウホクビジン(2009年若草賞、岐阜金賞、2012年姫路チャレンジカップ、絆カップ、2013年シアンモア記念)
  • 2007年産
    • プリモエナジー(2009年リリーカップ)
    • ナンテカ(2009年鎌倉記念、平和賞)
  • 2008年産
    • ドラゴンウィスカー(2011年ニューイヤーカップ)
    • ベラトリックス(2011年クイーンカップ)
  • 2012年産
    • スターローズ(2015年ユングフラウ賞)
  • 2016年産
    • トリマゴラッキ(2019年中京ペガスターカップ)

母の父としての主な産駒

サウスヴィグラス産駒を中心にダートグレード競走優勝馬を含め活躍馬が出ている。

  • ストロングハート(牝・父サウスヴィグラス、2017年エーデルワイス賞、リリーカップ)
  • イグナシオドーロ(牡・父ヴィットリオドーロ、2018年ブリーダーズゴールドジュニアカップ)
  • モダンウーマン(牝・父サウスヴィグラス、2015年東京2歳優駿牝馬、ローレル賞、リリーカップ、フルールカップ、2016年桜花賞【浦和】、ユングフラウ賞)
  • アップトゥユー(牝・父サウスヴィグラス、2016年ローレル賞)
  • エグジビッツ(牝・父サウスヴィグラス、2017年プリンセスカップ、2018年留守杯日高賞)
  • プリモジョーカー(牝・父スズカコーズウェイ、2019年リリーカップ)
  • オマツリオトコ(牡・父ヴィットリオドーロ、2022年兵庫ジュニアグランプリ)
  • ケンジャ(牡・父ヴィットリオドーロ、2023年ウイナーカップ)
  • サンデーファンデー(牡・父スズカコーズウェイ、2025年プロキオンステークス)

血統表

  • 近親はフェオラ#その他の近親を参照。

脚注

参考文献

  • 栗田一正「記憶の中の名馬 スマートボーイ」『週刊Gallop』2008年5月25日号 - 6月8日号、産業経済新聞社

外部リンク

  • スマートボーイ - グランド牧場
  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post
  • スマートボーイ - 競走馬のふるさと案内所

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