佐藤 伝蔵(さとう でんぞう、旧字体:佐藤󠄁 傳藏、1870年5月15日(明治3年4月15日) - 1928年(昭和3年)8月26日)は、日本の地球科学者。専門は地質学・鉱物学。

経歴

現在の熊本県熊本市に生まれる。1892年(明治25年)23歳の時、第五高等中学校を卒業し、帝国大学理科大学地質学科に入学し、地質鉱物学・人類学を研究する。

1893年(明治26年)、東京地質学会の創立に関わり、機関誌『地質学雑誌』創刊号の巻頭言を執筆する。

1895年(明治28年)26歳の時、帝国大学理科大学地質学科を卒業し、1898年まで理科大学助手(人類学教室、坪井正五郎教授)を務める(帝国大学は1897年に東京帝国大学に改称)。その間、国内各地を旅行し、人類学や考古学の研究をする。一方、1897年から1898年の間、学習院で地文学を講義した。

同年東京高等師範学校講師を経て教授となり、逝去まで地質学・鉱物学の研究・教育を行う。この間、学習院教授・東京帝国大学講師・地質調査所技師などを兼任。地質図幅の作成に尽力したほか、火山・温泉・珪藻土の調査・研究でも業績を残した。多くの教科書を執筆し、黎明期の日本の地質学・鉱物学の発展に多大の貢献をしたことが特筆される。

諏訪湖畔にて客死した。満58歳没。

栄典

  • 1924年(大正13年)4月15日 - 正四位

主な編著書

  • 『地質學』博文館、1898年。
  • 『大鑛物學』六盟館、1918年。
  • 『岩石地質學』六盟館、1923年。
  • (山﨑直方との共編)『大日本地誌全10巻』博文館、1904年 - 1915年。

脚注

参考文献

  • 地学団体研究会(編)『新版地学事典』、項目「佐藤伝蔵」、平凡社、1996年。

関連項目

  • 佐藤壮郎

外部リンク

  • nkysdb: 佐藤伝蔵(なかよし論文データベース)

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