この記事ではインテルによる、(PC互換機用)チップセットについて述べる。

チップセットとは

本来はパーソナルコンピュータが備える各種の機能に必要な、それぞれの大規模 (LSI) 集積回路 (IC) チップの集成(セット)という意味である。初期のIBM PCでは以下のような個別のICが使われていたが、大量の需要によりカスタムのASICを設計して生産するほうが安上がりになった。

  • 8284 クロックジェネレータ
  • 8288 バスコントローラ
  • 8254 インターバル タイマ
  • 8255 パラレルI/O インターフェース
  • 8259 割り込みコントローラ
  • 8237 DMAコントローラ

種別

インテルのチップセットは、対応する機能によってさまざまな呼ばれ方がある。似たような機能を担当していても、チップセット全体の構成によって名称が変わることもある。

Pentium以前 対応製品

Intel286 対応製品

82230/82231
82230・82231

Intel386 対応製品

82350
82357 (ISP)・82358 (EBC)・82352(通常2 or 3 個使用)
EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82350DT
82359 (DRAM Controller)・82358DT (EBC)・82353(2個使用)・82351 (LIO.E)
EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82311
82303・82304・82307・82309
Micro Channel 向けチップセット

Intel486 対応製品

82380AB/82380FB

Intel486 / Pentium / Pro / II / III 対応製品

Intel 400 Chipset

Intel 420 Chipset

420EX
Aries
ノースブリッジ82425EX・82426EX
420TX
Saturn
ノースブリッジ 82424TX・82423TX、サウスブリッジ82378IB
420ZX
Saturn II
ノースブリッジ 82424ZX、サウスブリッジ82378ZB

Intel 430 Chipset

P5マイクロアーキテクチャに対応した製品。

430LX PCI set
Mercury
82434LX・82433LX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430NX PCI set
Neptune
82434NX・82433NX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430FX PCI set
Triton
82437FX・82438FX x2・82371FB
数の多かった構成チップを2種に統合し、I/Oも高速化された。EDOメモリに初めて対応したチップセット。
430VX PCI set
Triton VX
82437VX・82437VX x2・82371SB(PIIX3)
SDRAM (DIMM) に対応。従来のFP/EDO (SIMM) メモリにも対応し、両方実装したマザーボードもある。
430HX PCI set
Triton II / Triton HX
82439HX・82371SB (PIIX3)・82039AA
ECCやデュアルCPUに対応したハイエンド向け。USBを実装。しかし初期のものはECCやUSBが動作しない欠陥があった。ノースブリッジがBGAパッケージになった。最大メモリ512MB。対応メモリはFP/EDO (SIMM) のみ。
430TX PCI set
Triton TX
82439TX (MTXC)・82371AB (PIIX4)・82380FB
チップセットがすべてBGAパッケージになった。最大メモリ256MBだが、64MBより上はL2キャッシュからのキャッシングが効かない。
SDRAM/FP/EDOメモリに対応。
ACPIに対応しており、ATXマザーボードの製品もある。
430MX PCI set
Ariel
82437MX・82438MX x2・82371MX (MPIIX)
Pentium系のモバイル向けチップセット。

Intel 440 Chipset

P6マイクロアーキテクチャに対応した製品。

440FX PCI set
Natoma
82441FX・82442FX x2 (DBX)・82371FB (PIIX)・82371SB (PIIX3)・82093AA (IOAPIC)
Pentium Proのクライアント向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポートのため、高速なP6バスの足を引っ張る形となっていた。デュアルCPU対応。
440LX AGP set
82443LX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82093AA (IOAPIC)
SDRAMを採用し、AGPバスを実装した。
440BX AGP set
82443BX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82093AA (IOAPIC)
FSB 100 MHz対応により、Pentium IIIに対応。安定性に優れ、非常に息の長いチップセットとなった。
Mobile 440BX AGP set
82443BX (PAC)・72371AB (PIIX4)
440GX AGP set
82443GX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82371MB (PIIX4M)・82093AA (IOAPIC)
Pentium III Xeon (Slot2) 用のチップセット。
440EX AGP set
82443EX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)
440ZX AGP set
82443ZX (PAC)・82371EB (PIIX4E)
440BXの廉価版。メモリスロットが2つに制限されている。モバイル用としても利用された。
440ZX66 AGP set
82443ZX-66 (PAC)・82371EB (PIIX4E)
FSB 66 MHz固定とした440ZXの廉価版。
Mobile 440ZX66M AGP set
82443ZX66M (PAC)
440ZX66のモバイル向け製品。
440DX PCI set
82443DX 266 MHz(PAC・CPUパッケージに統合)82371EB (PIIX4E)
Mobile 440MX PCI set
Banister
82433MX(1チップ統合)
Mobile 440MX-100 PCI set
Banister
82433MX(1チップ統合)
440JX AGP set
- (PAC)・- (PIIX6)
開発中止

Intel 450 Chipset

450GX PCI set
Orion
Pentium Proのサーバー向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。メモリを4枚単位(128bit幅)でアクセスする。クアッドCPU対応。ホストPCIバスを2つ持ち、サウスブリッジを2セット分接続可能。
450KX PCI set
Mars
82451KX x4 (MIC)・82452KX (DP)・82453KX (DC)・82454KX (PB)
Pentium Proのワークステーション向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。デュアルCPU対応。搭載チップセットが最小構成でも7チップ必要だった。後に440シリーズに取って代わられる形となった。

サウスブリッジ

PIIXは400シリーズに対応するサウスブリッジ。ノースブリッジとはPCIで接続する。

PIIXシリーズ
PIIX
デスクトップ向け
MPIIX
モバイル向け
PIIX3シリーズ
PIIX3
デスクトップ向け
PIIX4シリーズ
PIIX4
デスクトップ向け
PIIX4E
デスクトップ向け
PIIX4M
モバイル向け

Pentium II / III / 4 / M 対応製品

Intel 800 Chipset

400シリーズまでの従来チップセットはノースブリッジとサウスブリッジをPCIで接続していたが、周辺機器の高速化によりPCIでは帯域の不足が予想されたことから、インテル・ハブ・リンク・I/O アーキテクチャを採用したチップセットを開発した。これにより、型番は800番台となった。ローエンド向けのIntel 810、メインストリーム向けのIntel 820、ハイエンド向けのIntel 840が登場し、遅れてIntel 830が加わった。Pentium 4登場以降は、CPUとノースブリッジを接続するFSBの駆動方式にP4バスを採用した。

Intel 810 Chipset

ローエンドを受け持つチップセットとして登場した。しかしIntel 820の商業的失敗により、その穴埋めとして改良により性能を引き上げたIntel 810E/810E2も発表され、Intel 810を改良したIntel 815も登場した。結果的に多数の製品が出荷されることとなった。

Intel 815 Chipset

急遽810チップセットを改良してPC133 SDRAMと外部AGPへの対応を行った製品。

Intel 820 Chipset

800シリーズのメインストリーム向けとして投入されたチップセット。従来のSDRAMより広帯域なRDRAMへの対応を特徴としていたが、製品の回収など様々なトラブルが相次ぎ普及に失敗し、810/815に取って代わられた。インテル製品の失敗例として知られる。

Intel 830 Chipset

Tualatinと呼ばれる新しいPentium IIIに対応するチップセットとして設計された。内蔵GPUをIntel Extreme Graphicsに刷新。しかし販売戦略により、Pentium 4の普及とPentium IIIの終息が急速に行われたことから、Pentium 4が不得意とするモバイル向けは発売されたが、デスクトップ向けは発売されなかった。

Intel 840 Chipset

RDRAMを採用した。Pentium III Xeon用のチップセット。Intel 440GXの後継にあたる。開発コードネームはCarmel。

16ビット幅のRDRAMを2枚単位でアクセスするデュアルチャネルのメモリバスを採用している。

Intel 845 Chipset

Intel 850で採用したRDRAMの商業的失敗により、急遽発売されたチップセット。開発コードネームはBrookdale。後期にBステッピングと呼ばれるDDR SDRAMをサポートする製品が発売された。

Intel 850 Chipset

2000年11月20日にPentium 4と同時に発表された専用のチップセット。メインメモリにRDRAMを採用する。しかしRDRAMの商業的失敗により、その後の計画は打ち切られたも同然だった。さらにローエンド向けとして、開発コード名Tullochという製品も計画されていた。

Intel 855 Chipset

第一世代のCentrino用として開発されたモバイル向けチップセット。開発コード名は、SPPがOdem、IGPがMontara。初期のPentium MやCeleron M搭載ノートPCに大量に採用されている。シングルチャネルのDDR SDRAMメモリインターフェース採用。

Intel 855PM
グラフィックスチップをチップセットとは別に搭載するノートPC向けチップセット。メモリクロックはDDR-333まで対応している。グラフィックインターフェイスはAGP 4X。
Intel 855GM/GME
グラフィックス機能を内蔵。i830MGの後継にあたる。ノートPCは基板の面積が限られる上、コストを下げる必要から、Pentium MやCeleron M搭載のノートPCの大部分が855GM/GMEか、後述の915G系のグラフィックス内蔵チップセットを搭載している。855GMはDDR-266まで、855GMEはDDR-333までのメモリクロックに対応している。

Intel 860 Chipset

RDRAMを採用したXeon用のチップセット。

Intel 865 Chipset

開発コード名Springdale。NorthWoodコアの Socket 478時代を代表するチップセット。FSBは新たに800MHzに対応。メモリバスはDDR SDRAMを2枚単位でアクセスできるデュアルチャネルアクセスを採用しているが、メモリが1枚の時やペアの容量が異なる時ではシングルチャネルアクセスモードとして動作する。ハブリンクアーキテクチャの帯域不足を補うために、オンボードギガビット・イーサネットコントローラー専用のポート Communications Streaming Architecture (CSA) がノースブリッジに設けられた。これはPCI Expressに対応する次世代製品までの暫定措置。

サウスブリッジには、シリアルATAコントローラや、8ポートのUSB2.0コントローラを搭載したICH5シリーズを採用した。

Intel 865/875は、Socket 478世代のチップセットであるが、ソケットにLGA775を使用し、BIOS, VRDが対応していればCore 2 Duo, Core 2 Quadが動作する。ただし、Core 2 Quadでは、FSBが一番低い製品でも1066MHzのため、対応製品ではチップセットをオーバークロックしての動作になる。

なお、i865以降は初期のPentium 4であるWillametteコアには対応していない。

Intel 865P/PE/848P
グラフィックス機能のない865チップセット。865PはDDR-333まで、865PEはDDR-400に対応。848Pは廉価版で、DDR-400対応だが、デュアルチャネルアクセスが省かれている。
Intel 865G/GV
グラフィックス機能を統合した865チップセット。先述のDDRデュアルチャネルアクセスと、新エンジンIntel Extreme Graphics 2によりグラフィックス機能が強化された。865GVは廉価版で、AGPコネクタからDVIなどの出力を引き出す機能 (DVO) を省略している。

Intel 875 Chipset

ハイエンドデスクトップ向けの第一世代の製品。普及製品にはない差別化が加えられ、1シリーズで1製品のみ製品化された。Intel 875は、メモリアクセスの性能を向上させるPerformance Acceleration Technologyに対応することで、Intel 865と差別化している。開発コード名Canterwood。

Intel 875P
ハイエンドデスクトップ市場向けの製品。IGPはSPPより性能が劣ることが明白であることから、SPPの875Pのみが発売された。

サウスブリッジ

ICHは800シリーズに対応するサウスブリッジ。ノースブリッジとはHub Interface(PCIに類似した規格。ただし、PCIが32bit/33MHzで133MB/sの帯域幅であるのに対して、こちらは8bit/266MHzで266MB/sの帯域幅となっている)で接続する。

ICHシリーズ
ICH
上位モデル
ICH0
下位モデル
ICH2シリーズ
ICH2
デスクトップ向け
ICH2-M
モバイル向け
ICH3シリーズ
ICH3-S
サーバー向け
ICH3-M
モバイル向け
ICH4シリーズ
ICH4
デスクトップ向け
ICH4-M
モバイル向け
ICH5シリーズ
C-ICH
通信機器向け
ICH5
デスクトップ向け
ICH5R
デスクトップ向け
ICH5-M
モバイル向け

Pentium 4 / M / Core / Core 2 / Atom 対応製品

Intel 900 Chipset

市場の主流がグラフィックスアダプタ専用の高速バスAGPとその他の汎用バスPCIという拡張バス構成であるところを、グラフィックスでも利用可能な高速な汎用拡張バスPCI Expressを実装。それに伴い、チップセット間のインターコネクトも従来の約4倍の帯域に引き上げられ、それはDMIと命名された。そのほかに、内蔵GPUがIntel GMAに刷新された。また、965シリーズ以降、複数のグラフィックスボードによる並列処理を実現するATI CrossFire、CrossFireXに対応している。

Intel 915/925 Chipset

2004年6月発表。メモリインターフェイスは新たにDDR2に対応し、一部のチップセットはDDR/DDR2の両方に対応している。排他使用であり、通常はどちらかのメモリスロットが実装されているが、マザーボードによっては両方のメモリスロットを実装しているものもある。グラフィックス統合型 (G) はメモリバス帯域の関係で、単体ではWindows Aeroの動作要件を満たしていない。915/925シリーズでは、マルチコアのCPU(Pentium D, Core 2 Duo, Core 2 Quadなど)は動作しない。

デスクトップ向け
  • 対応ソケット: LGA775
モバイル向け

DDRはシングルチャネルのみサポート。

Intel 945/955 Chipset

2005年4月発表。グラフィックス統合型 (G) は、単体でWindows Aeroの動作要件をかろうじて満たしている。945シリーズは、BIOS, VRDが対応していれば、Core 2 Duoが動作する(ただし、Core 2 Quad, Pentium Extreme Editionは動作しない)。

デスクトップ向け
  • 対応ソケット: LGA775
モバイル向け

Intel 965/975 Chipset

2005年11月発表。965シリーズは公式にCore 2 Duoに対応。

デスクトップ向け
  • 対応ソケット: LGA775
モバイル向け

Intel 3 Series

2007年6月発表。FSB 1333MHzのCore 2 Duoに対応。X38, P35, G33はDDR3メモリに対応した。このチップセットを構成するサウスブリッジには主にICH9シリーズが用いられた。

X38のみ、PCI Expressのリビジョンが2.0となった(X38以外はリビジョン1.1)。なお、同チップセットはECCメモリを使用できるが、適応するメモリモジュールのうち最速規格であるDDR3 SDRAMではECCに対応しない。このことから、メモリモジュールのECC機能を使用するワークステーション向けやサーバ向けマザーボードを設計・製造する場合は、1つ前の規格であるDDR2 SDRAMメモリスロットを実装する必要があった。

デスクトップ向け
  • 対応ソケット: LGA775

Intel 4 Series

2008年3月発表。次世代の5シリーズでは大幅なアーキテクチャの変更が予想されたため、過剰投資を避ける観点から、3シリーズのマイナーチェンジで乗り切っている。

ノースブリッジは、X48以外のプロセスルールを65nmへ縮小し、FSB 1333/1066/800MHz、DDR2-800・DDR3-1066をサポートした。容量の異なるメモリでのデュアルチャネル動作も可能となった。

サウスブリッジには、ICH9シリーズを小変更したICH10シリーズを採用し、その結果16レーン未満のPCI Expressスロットのリビジョンも2.0となった(但し速度は2.5GT/sにとどまっている)。

デスクトップ向け
  • 対応ソケット: LGA775
モバイル向け

サウスブリッジ

ICHは900シリーズ~4シリーズに対応するサウスブリッジ。ノースブリッジとはPCI ExpressベースのDMIで接続する。

ICH6シリーズ
ICH7シリーズ
ICH8シリーズ
ICH9シリーズ
ICH10シリーズ

SCH

ノースブリッジとサウスブリッジを統合した機能を有している。

Atom向け

Atomプロセッサに採用。Silverthorne(Z500シリーズ)に対応するチップセット。

Core i / Ultra / Atom 対応製品

Intel 5 Series

2008年11月発表。Nehalem、Westmereに対応するチップセット。今世代から、ノースブリッジの機能のうちメモリコントローラハブ (MCH) がCPU内部に移行した。最初に登場したX58では、従来通りノースブリッジ サウスブリッジの構成で、PCI Express 2.0とのアタッチポイント(AP、接続点)をサウスブリッジ (ICH) に持つ。

一方で、P55以降では、メモリコントロールの他、PCI Express 2.0 x16 やGPU統合CPUのアタッチポイント(AP、接続点)などをCPUに統合し、従来のノースブリッジ サウスブリッジの機能を一体化したプラットフォーム・コントローラー・ハブ (PCH) へと移行した。そのためGPU統合チップセットはラインナップされないが、GPU統合CPU向けにはI/O機能を持つ専用チップが用意される。この変更で、これまでインテルCPU向けグラフィックス統合チップを揃えていた、SiS、VIA、NVIDIAが、インテル向けチップセットを開発するメリットを失うなど、チップベンダーへの影響も少なくない。また、前述のX58とはメモリチャネルやCPUソケットが異なり、ハイエンド製品とパフォーマンス以下の製品群との互換性は完全に無くなった。

USBの不具合
P55のUSBポートは2群14個あり、0から7 をEHCI1、8から12 をEHCI2が受け持つが、同じグループにUSB 1.1 フルスピードの同期転送機器(オーディオ機器など)と非同期転送機器(マウス・キーボードなど)を同時に接続すると、データ干渉により、同期転送機器側にノイズが発生したり、データが転送されない(例えばUSBオーディオインターフェースにて音が出ない)場合があることが発表された。初期出荷分のP55の全数(B1、B2ステップ)がこれに該当するため、LGA1156用のマザーボードやPCを生産するすべてのベンダーに影響が及んだ。
この不具合は量産直前に発覚しているが、同期・非同期機器を別グループへ振り分けることで回避が可能であり、深刻なものではないとの判断で、エラッタを公表し、そのまま生産・出荷が続けられた。その後2010年第1四半期に出荷されたB3ステッピングから改善されている。
デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA1366
  • 対応ソケット: LGA1156
モバイル向け
Atom向け

Atomプロセッサに採用。Tiger Point (NM10) はPineviewおよびCedarviewに、Langwell (MP20, MP30) およびWhitney Point (SM35) はLincroft(Z600シリーズ)に、Topcliff (EG20T) はTunnel Creek(E600シリーズ)に、それぞれ対応する。

Intel 6 Series

2011年1月発表。Sandy Bridgeに対応するチップセット。SATA 6Gbpsに対応したほか、(CPUとの接続インタフェースであるDMIの帯域幅が2倍になったことで)チップセット管轄下のPCI Expressポートが2.0対応になった。一方で、PCIのサポートがQ67, Q65, B65等の一部のチップセットだけとなった。

2011年1月31日(現地時間)、Intel 6シリーズチップセットのB2ステッピングに設計ミス(SATA2.0ポートの通信品質低下)があると発表された。当該製品の出荷は直ちに停止され、これらのチップセットが組み込まれた製品(PC、マザーボード)については、全数を回収し、正常品と交換する措置がとられた。のちに修正したチップセットが提供された。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA1155
モバイル向け

Intel 7 Series

2011年11月発表。Ivy Bridgeに対応するチップセット。X79を除き、Intel製チップセットとしては初のUSB 3.0対応。Ivy Bridge利用時はPCI Express 3.0にも対応する。なお、PCIのサポートは、6シリーズと同じくQ77, Q75, B75等の一部のチップセットだけである。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA2011
  • 対応ソケット: LGA1155
モバイル向け

Intel 8 Series

2013年6月発表。Haswellに対応するチップセット。新たに「I/O Port Flexibility」と呼ばれる仕組みを導入し、USB, SATA, PCI Expressを自由に割り当てられるようになった。前世代の6シリーズおよび7シリーズでは、一部のモデルでPCIをサポートしてきたが、8シリーズでは全て非対応になった(引続き多くのミドルレンジマザーボードにはPCIスロットが搭載されているが、これはPCIブリッジチップを使用したものである)。また、32nmプロセスルールで製造されており、これまでの65nmより微細化ならびに省電力化を達成している。

デスクトップ・サーバー向け

デスクトップ向けモデルのソケット形状はLGA1150であり、CPUクーラーはLGA115X対応のものを使用可能。

  • 対応ソケット: LGA1150
モバイル向け

Intel 9 Series

2014年5月発表。Broadwellに対応するチップセット。8シリーズとの違いは、ストレージ規格のM.2に対応していること、オプションでDevice Protection Technology with Boot Guardに対応していることである。

デスクトップ・サーバー向け

デスクトップ向けモデルのソケット形状はLGA1150であり、8シリーズのCPUクーラーが使用可能。

  • 対応ソケット: LGA2011-v3
  • 対応ソケット: LGA1150
モバイル向け

Intel 100 Series

2015年8月発表。Skylakeに対応するチップセット。CPUとチップセットの接続がDMI3.0になり高速化された。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA1151
モバイル向け

Intel 200 Series

2017年1月発表。Kaby Lakeに対応するチップセット。Z270、H270、B250ではPCI Expressレーン数が4レーン増加した。ラインナップの全製品で新たにサポートされた「Intel Optane Technology」は、性能や価格対容量比がNANDとDRAMの間にあるキャッシュメモリ「Optaneモジュール」をHDDやSSDと併用することで、システム全体を高速化する技術だった。2022年、インテルはOptaneメモリ製品のサポートを終了した。

デスクトップ・サーバー向け

LGA1151のSkylakeとKaby Lake両方に対応する点は100シリーズチップセットと同様。

  • 対応ソケット: LGA2066
  • 対応ソケット: LGA1151

Intel 300 Series

2017年9月発表。Coffee Lakeに対応するチップセット。

デスクトップ・サーバー向け

デスクトップ向けモデルのソケット形状はLGA1151だが、SkyLake, Kaby Lakeには対応していない。

  • 対応ソケット: LGA1151v2
モバイル向け

Intel 400 Series

2020年4月発表。Comet Lakeに対応するチップセット。

デスクトップ・サーバー向け

デスクトップ向けモデルのソケット形状はLGA1200で、CPUクーラーはLGA115X対応の物であれば使用可能である。

  • 対応ソケット: LGA1200
モバイル向け

Intel 500 Series

2021年1月発表。Rocket Lake、Tiger Lakeに対応するチップセット。LPCバスは廃止され、レガシーデバイスはeSPI接続となった。VideoBIOSが廃止されたため、UEFIのCSM (Compatible Support Module) を使用するには外付けのグラフィックスカードを装着して使用する必要がある。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA1200
モバイル向け

Intel 600 Series

2021年10月発表。Alder Lakeに対応するチップセット。

デスクトップ・サーバー向け

デスクトップ向けモデルのソケット形状はLGA1700で、従来とはCPUクーラーのリテンションが異なる。

  • 対応ソケット: LGA1700
モバイル向け

Intel 700 Series

2022年9月発表。Raptor Lakeに対応するチップセット。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA4677
  • 対応ソケット: LGA1700
モバイル向け

Intel 800 Series

2024年10月発表。Arrow Lakeに対応するチップセット。

デスクトップ・サーバー向け
  • 対応ソケット: LGA1851
モバイル向け

脚注

関連項目

  • マザーボード
  • チップセット
    • PIIX
    • I/O コントローラー・ハブ
    • プラットフォーム・コントローラー・ハブ
  • スーパーI/O
  • AMDチップセット

外部リンク

  • インテル・チップセット製品

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